苦しかったフォーレ「幻影」でしたが、楽譜を置いたにもかかわらず、好評価を戴きました。まあ、これは暗譜で歌う曲ではないのかもしれませんが・・・。
日頃、うちの練習室、サロンをご贔屓くださっているクラリネットの菊地さんからも、お褒めの言葉を頂いて嬉しかったです。
菊地さんは、ここ2年ほど、私が出るコンサート、ほぼ全て聴きに来て下さっています。フォーレマラソンも全て聴いてくれはりました。それもですよ、全てご自分でCDを買い、楽譜を手に入れて、入念な楽譜チェックを経て、聴きにきてくれはります。
私は、これだけ勉強熱心な方を、ほかに知りません!
その菊地さんが、今回のフォーレ晩年のこのコンサートを褒めてくれました。
まあ、先生も絶賛してくれはったのですが・・・、この日出演した4人とも、声質はまったく違うのに、音のトーンがまったく同じで、これだけ質の高い演奏会はめったに聴けない!これを聞き逃した人はかわいそう~とまで言ってくれはり、まあ興奮状態でした。お客さんの質が高いというのか、ステージ含め観客が一体となって、この緊張感のある幻の世界がそこにありました。
私が歌ったこの「幻影」があったから、最終曲の「幻想の地平線」へと導かれたのだと・・・。これこそが歌曲の世界の醍醐味なのでしょう。
1人の作曲家の曲を順に聴くことで、見えてくる世界があったといいます。
コンサートの本質を見る力、聴きとる力は本当に大切だと思います。
12月は、ラヴェルマラソンです。
ラヴェルの歌曲は少ないので、1日1部と2部で収まりますが、私はまたしても大曲の「博物誌」を、1部のトリで歌わせて頂きます。
またまた、譜読みが大変な曲ですわ。。。
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