演出家の仕事

昨日はたまたま休暇で大阪に来ていた大石さんに無理行って京都南部井手町の田舎まで来てもらって、コーラスタイムの「森は生きている」のオペラの稽古をつけてもらいました。こんな日が実現するとは夢のようで、準備は怠りないか・・・と、前日はなかなか寝付けない私でした。

もともと、このオペラを一度してみたくて大阪での立ち上げに参加させてもらったにもかかわらず、途中で降板する羽目になり、その悔しさからコーラス用の台本を書き始めた私でした。でもオペラを演出するなんて私には難しい作業で、何度も何度も書き直しては挫折して。それでもコーラスタイムの仲間たちの意欲は日に日に高まり、なんとか、自分たちの「森は生きている」を作れないか…と模索する日々でした。そんな時やってきたのが昨日。

大石さんの稽古は、コーラスタイムを豹変させました!初めて本物の演出家の仕事を見るメンバー。

言葉の奥にあるものを深く推理し、なぜこの言葉をここで言うのか、この人物の心理は?単なる台詞の言い回し練習でなく、考える、想像する、自分の言葉としていう、そしてそれは歌う時でもまったく同じで、歌を音程で歌うのではなく、言葉の言い回しが音符になっているだけ。それを根気強くメンバー一人一人に丁寧に説明して考えさせていく。

よく、声が若いと言われるコーラスタイムだけど、反面それはいつまでたっても声が幼いコーラス。コーラスタイムに何が欠けているのか・・・。私も横で見ていてよく理解できました。京都南部地方にある独特の方言、しゃべり方、平坦な言葉の言い回しや語尾の尻下がり。言葉の言い回しに響きをつけなくてはいけないと感じました。

午前中から夕方5時まで白熱した稽古で、どんどんみんなの殻が破られ、自然体の芝居になってきて、大石さんの「やれるね!」の言葉にどれだけ私は勇気を得たことでしょう。大石さんも上機嫌でそのあとの打ち上げも延々4時間、途中、お得意のシャンソンまで飛び出して感動の一日でした。私の座右の銘「念ずれば必ずかなう!」